ホームへ戻る

カテゴリー

新着記事

ここ1ヶ月間の人気の記事

葬儀にはどんな費用がかかる?

葬儀費用の内訳を解説します!

葬儀費用の内訳を解説します!

葬祭業界歴約20年、葬祭ディレクターの小川竜雲です。昨今、終活のひとつとして、余裕のあるうちに葬儀のことを勉強される方も増えてきました。ご不幸が発生してからではなく、葬儀社で事前相談をされることも増えています。ですが、葬儀社から見積りをもらっても、どう見てよいのかわからないかたも多いのではないでしょうか。そんなとき、葬儀費用の内訳を知っておくと、見積もりをより理解できるようになります。そこで今回は、葬儀費用の内訳について解説します。

葬儀費用の内訳

葬儀費用は、大別すると次の4つに分けることが出来ます。

  1. 最低限必要なもの
  2. 会葬者数によって変動するもの
  3. オプション
  4. 司祭者に対して納めるもの

それでは、1から4について詳しく内容を見ていきましょう。

1.最低限必要なもの

一般葬や家族葬など、希望する内容の葬儀を行うにあたり、どうしても必要となる葬祭用品やサービスにかかる費用です。

例えば、式場利用費、祭壇、棺、棺用布団、死装束、枕飾り、骨壺、遺影、遺体搬送、霊柩車、ドライアイス、施主(喪主)供花、看板類、受付備品、司会進行、死亡届・火葬場利用手続き代行などが該当します。

これらの葬祭用品やサービスの多くは、葬儀社によって内容は異なりますが、「○○祭壇一式」、「葬祭プラン△△」、「葬儀基本セット」などといった名称で、ひとくくりにして提供されているケースが多いようです。

また葬儀社によっては、最低限必要なもののなかに「企画運営料金」、「人的サービス料」、「式場設営費」などいう名称で、人件費を盛り込んでいるところもあります。

2.会葬者数によって変動するもの

会葬礼状や会葬御礼品、香典返しなどの返礼品類、料理や飲み物がこれに該当します。

なお、会葬御礼品は会葬してくださったことに対する御礼の品物で、香典の有無に関わらず会葬者にお渡しするものです。香典返しは、言葉のとおり頂いた香典に対する御礼の品物です。香典返しは、通夜や葬儀式・告別式のときに、その場で香典を頂いたかたにお渡しする「当日返し」と、後日頂いた金額に応じて改めてお返し物を贈る「後返し」があります。

返礼品類や料理・飲み物は、基本的に予想会葬者数分を用意し、葬儀が終わった後に確定する費用となります。

関連エントリー
葬儀の香典、金額の相場は?マナーは?

葬儀の香典について、金額の相場やマナーを知らないというかたは、意外と多いのではないでしょうか。ましてや、葬儀を執り行う側になると、香典返しは何がよいのか、お礼状はどうするのか、など、さらに悩みが増えます。ここでは、マナーのほか、由来や渡す意味など、香典のあれこれを詳しくご紹介します。

3.オプション

オプションとは、それ自体なくても葬儀は行えるものの、家族・親族の希望や、状況に応じて用意する商品やサービスのことです。

湯灌(ゆかん)、エンバーミング、メモリアルDVD、棺周りの花飾り、喪服レンタル・着つけ、プロ演奏者による楽器の生演奏、タクシーやマイクロバスなどがこれにあたります。

4.司祭者に対して納めるもの

寺院、教会、神社などに対してお渡しするものです。仏教で葬儀を行う場合には御布施、御車代、御膳料がこれにあたります。もちろん無宗教葬として行う場合には必要のない費用となります。

葬儀費用の実質的負担分を考える

葬儀費用について考えるとき「いくらほどを葬儀費用として用意しておけばよいのか?」と、実質的な負担額を把握することは大事なことです。

先ほどの葬儀費用の内訳1~4のうち、2.会葬者数によって変動する返礼品類や飲食に関わる費用については、基本的に頂く御香典の金額内でまかなうよう用意するので、実質的には1+3+4の合計が、実質的な負担分と考えてよいでしょう。

2の費用を抑えることで、葬儀費用の収支的にもプラスに働きます(実質的負担分をカバーできる)ので、返礼品や料理のグレードについては、無理をしない程度で用意したいところです。

例えば、頂く香典の平均額が5,000円であるならば、会葬者1人当たりの「返礼品類+飲食」にかかる費用を、5,000円以内に抑えることがポイントです。

つまり、「頂く香典の金額<用意する返礼品と料理・飲み物の費用」とすることです。
こうしておけば、会葬者数が多ければ多いほど、実質的な負担分を減らせることになります。

とくに自社で返礼品や料理を取り扱っている(内製化している)葬儀社は、高額な返礼品や料理をすすめてくるケースが多いので注意してください。

そのほか葬儀費用の内訳に関する注意点

「セット」や「一式」に含まれる内容を確認する

前述のとおり、最低限必要なものは「セット」、「一式」、「プラン」として、ひとくくりで提供されている場合が多数です。

注意していただきたいのは葬儀社によって、ひとくくりにしている内容が異なるという点です。「葬儀基本セット」という名称であっても、葬儀社によって含まれている商品やサービスには違うのです。

一例として、「葬儀基本セット」にドライアイスが1日分含まれている葬儀社もあれば、ドライアイスは含まない葬儀社もあります。

含まれている内容を充分に確認しておかないと、想定外の料金を請求されてトラブルになってしまうことも考えられます

追加料金と追加料金発生時の対応方法を把握しておく

通常の葬儀社であれば追加料金が発生する場合、その都度家族に対して説明を行い、了承を得るものですが、なかには親切さに欠ける葬儀社もありますし、式進行中のことでやむを得ず説明や承認を得ることができない場合もあるかもしれません。

返礼品や飲食に関する費用については、もともと変動する性質があるものなので、追加料金も発生しやすい項目です。また、ドライアイスなど故人の身体を保全するために必要な商品やサービスは、身体の状態の変化に応じて、急な追加が必要となる場合があります。

後々のトラブル防止のためにも、追加料金が発生する可能性がある項目と、追加料金発生時にどう確認をしてもらえるのかなど、対応方法を確認しておくことも大事です。

最後に

今回は、葬儀にはどのような費用がかかるのか?葬儀費用の内訳について解説しました。

葬儀費用は、1.最低限必要なもの、2.会葬者数によって変動するもの、3.オプション、4.司祭者に対して納めるものという4つに分けられること、またそれぞれの内容についておわかりいただけたかと思います。今回の内容が、みなさまのよい葬儀につながりますことをお祈りしています。