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葬儀の種類は多種多様!

あなたに合う葬儀スタイルは!?

あなたに合う葬儀スタイルは!?

葬祭業界歴約20年、葬祭ディレクターの小川竜雲です。一般葬、家族葬、一日葬、火葬式、樹木葬など葬儀には色々な種類があります。核家族化や少子高齢化など家族構造の変化や、情報を入手するためのツールの進化・充実、価値観の多様化などの影響を受けて、葬儀もさまざまなスタイルが見られるようになりました。選択肢が増えるのはよいことですが、それゆえに、ときにはどのようなお葬式を行うか迷ってしまう場合もあるようです。そこで今回は、さまざまな葬儀スタイルをご紹介します。

さまざまな葬儀スタイル

それでは、順を追って葬儀スタイルを紹介していきます。それぞれの特徴、メリットとデメリット、どのようなかたにおすすめのスタイルなのか、などについても触れていきますので参考にしていただければと思います。

なお葬儀スタイルには、一般葬や家族葬など色々な種類がありますが、葬儀スタイルを示す言葉に明確な定義があるわけではありません。それは、法律や宗教宗派で葬儀スタイルについて決まりがあるわけではなく、地域ごとの慣習の影響が大きいという性質があるためです。そのため下記でお伝えすることは、お住まいの地域で行われている葬儀の内容と同一ではない部分があるかもしれませんので、ご了承ください。

一般葬

一般葬とは、従来からもっとも一般的に行われているスタイルで、ご近所の方、会社関係、そのほか友人知人など、家族親族以外のかたがたにも参列していただく葬儀です。

メリット

  • 従来から行なわれているスタイルであるため、多くの人に受け入れられやすい。
  • お世話になったかたがたに、葬儀の場で挨拶ができる。
  • 家族親族以外で故人とのお別れを希望するかたの意向に応えることができる。
  • 葬儀社にとっても慣れているやり方であり、提供される商品やサービスも充実している傾向にある。

デメリット

  • 参列者数の予測が難しい。
  • 家族葬や火葬式よりも、大きな式場を確保することが必要となる。
  • 参列者の対応が心身の負担になることも。

このようなかたにおすすめ

  • 世間とのおつきあいがそれなりにあるかた、また故人がそうであった場合。
  • 無難な形式で葬儀を行いたいというかた。

家族葬

家族葬とは「家族および親族のみで行う葬儀」または「家族と親族を中心に、親しい人達だけで行う葬儀」のことを言います。

メリット

  • 一般参列者がいない分、故人との最後のお別れに専念できる。
  • 一般参列者への対応をしなくてよい分、心身の負担が軽減される。

デメリット

  • 家族親族以外で故人とお別れをしたいというかたの要望に沿えない。
  • 葬儀後、不定期に弔問客が訪れるため、この対応が負担になる。

このようなかたにおすすめ

  • 一般参列者に気を遣うことなく、故人との最後の時間を大切にしたい。
  • もともと家族も故人も、世間とのつき合いがあまりない。

一日葬

通夜式を行なわずに葬儀式・告別式だけの1日で済ませる葬儀スタイルです。「ワンデー葬儀」や「One Dayセレモニー」といわれることもあります。

メリット

  • 通夜式がない分、家族親族の心身的負担は軽くなる。
  • 通夜ぶるまいなど通夜式後の飲食の席がない分、葬儀費用が少なく済む。

デメリット

  • 何かしらの宗教宗派に基づいて行う場合には、1日葬で行うことについて司祭者の了承を得る必要がある。
  • 通夜式を行わないことに抵抗を感じる人もいる。

このようなかたにおすすめ

  • 会社など勤め先で、休暇の取得が困難なかた。

火葬式

火葬式とひとことで言いましても色々なやり方があるのですが、通夜式および葬儀式・告別式は行わずに火葬だけを行うスタイルです。火葬式は「直葬(じきそう、ちょくそう)」、「火葬のみ」と呼ばれることもあります。

メリット

  • 費用面では、通常であれば最も負担が少なくて済む葬儀スタイル。
  • 時間的な面でも最も負担が少なく済む。

デメリット

  • 通夜、葬儀式・告別式を行わないことに抵抗を感じる人もいる。
  • 菩提寺がある場合には、事前に住職の了承を得て行わないとトラブルになることがある。

このようなかたにおすすめ

  • 葬儀費用をとにかく抑えたいかた。

自由葬

自由葬とは特定の宗教宗派に捉われず、遺族が自分たちで内容を企画して行う葬儀です。自由葬という言葉は、無宗教葬と同じような意味で使われています。

メリット

  • 葬儀内容について宗教的な制限を受けることがない。
  • 故人への想いなどを自由に表現できる。

デメリット

  • 葬儀内容をうまく企画・運営しないと、儀式として締まりがなくなる傾向が強い。
  • 一般的なスタイルではないため、参列者が戸惑う可能性が高い。
  • 菩提寺がある場合には自由葬で行うことは困難(住職の理解、了承が必要)。

このようなかたにおすすめ

  • 従来の形式にこだわらずに、自分たちで葬儀内容を企画したいかた。

自然葬

葬儀スタイルとして紹介すべきか微妙なところですが、自然葬というものがあります。自然葬という言葉に「葬」という字は入っているものの、葬儀のこと意味するのではなく、埋葬スタイルのことを意味していています。

お墓に遺骨を納めるのではなく、自然葬は海や山への散骨、樹木葬など遺骨を自然に還すという方法となります。一般的に、火葬式や一般葬などを行い、火葬したあとに、遺骨を自然に還すという流れになります。

メリット

  • 自然回帰の意志を叶えることができる。

デメリット

  • 火葬式や一般葬の費用に加えて、さらに自然葬の費用がかかることになる。
  • 一部の遺骨のみ散骨する場合、遺骨を分けること自体に抵抗を感じる人もいる。

このようなかたにおすすめ

  • お墓の後継者がいないかた(すべての遺骨を散骨する場合)。
  • 自然回帰の気持ちが強いかた。

最後に

今回はさまざまな葬儀スタイルと、その特徴やメリット・デメリットなどをご紹介しました。故人の希望にも沿いつつ、残されたかたの想いや事情にも合った葬儀スタイルを検討する際の参考にしていただければと思います。