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葬祭ディレクターが教える

葬儀費用を削減するために知っておきたい7つのポイント

葬儀費用を削減するために知っておきたい7つのポイント

葬祭業界歴約20年、葬祭ディレクターの小川竜雲です。読んでいるみなさんを、自分の身内や友人だと思って、 葬儀のプロとして“本当のところ”をお伝えします。葬儀を行うにはお金がかかりますが、遺された家族にはその後の生活があります。故人の尊厳を守りつつ、参列者に対して失礼のないよう配慮しながらも、ムダのない葬儀を行いたいと希望されるかたが多数だと思います。今回は、葬儀費用を削減するために知っておいた方がよいこと、費用削減のポイントを紹介します。

葬儀費用を削減するための7つのポイント

ここでは葬儀費用削減について、ポイントを7つに絞ってご紹介します。

1.葬儀を行う場所を考える

一番費用がかからないのは自宅です。自宅で葬儀を行えば、式場利用費がかかりません。次に費用がかからないのは公営の斎場で、住民であれば無料~数万円で利用できます。

自社所有のホールがある葬儀社は、自分たちにとって都合のよい自社ホールで葬儀を行うようにすすめてきます。そのため、自宅や公営の斎場について、積極的に説明しない傾向にあることは頭に入れておくとよいでしょう。

2.返礼品および飲食費用の単価を抑える

いただく御香典の平均が5,000円だとしたら、少なくともこの5,000円を超えないよう、返礼品および飲食費用の単価を抑えます。

たとえば平均5,000円の御香典に対して、返礼品2,000円+通夜ぶるまいなどの飲食2,000円=合計4,000円として用意すれば、御香典を持参する参列者が増えれば増えるほど、1,000円プラスになります。このプラス分は、葬儀費用の実質的な家からの持ち出し分に充てることができます。

3.葬儀スタイルを見直す

葬儀スタイルは、葬儀費用に大きな影響を与えます。一番費用がかからないのは、基本的に火葬式(直葬)と呼ばれる葬儀スタイルです。家族葬は一般参列者からの御香典収入がないことも影響し、実質的な自己負担額を考えると、一概に葬儀費用が安く済むとはいえません。そのため、やり方によっては、家族葬よりも一般葬の方が実質的な自己負担額を減らすことが可能です。

もちろん、それぞれのスタイルに費用面以外のメリットやデメリットがありますので総合的に判断することが大事です。

4.祭壇や棺などの葬祭用品を見直す

祭壇、棺、骨壺など葬儀に使う葬儀用品で、グレードが設定されているものを見直すことが費用削減につながることもあります。

一般的には、デザインがなるべくシンプルで、装飾が簡素なものほど低価格となります。祭壇については、基本的に小さいサイズのものほど料金が安くなります。生花を使用した祭壇は、生花の原価率が高いため提供料金も高額になりがちです。祭壇の種類についても生花の祭壇から、造花の祭壇や白木の祭壇にすれば料金は削減できます。

4.相見積りを取る

実際にご不幸が発生する前に、複数の葬儀社から見積りを取っておくことも重要です。実際に大切な方が亡くなってから、適切かつ良心的な価格で、そしてよいサービスの葬儀社を探し、比較検討して決めるのは時間的に困難です。

そこで、余裕のあるうちに複数社から見積りを入手して比較検討を行い、良心的な葬儀社をあらかじめ見つけておくことをおすすめします。

5.会員制度を利用する

葬儀社によっては会員の募集を行っていて、葬儀の依頼時には会員特典として葬儀費用の割引が適用されることがあります。会員になるための入会費は、無料~数千円のところが多く、年会費は無料が一般的です。なかには会員特典として、一般価格よりも葬儀費用の1~2割引としているところもあります。

もしものときに依頼しようと考えている葬儀社があるのであれば、会員制度の有無について確認をして、必要に応じて加入しておくことも費用削減の方法として押さえておきたいところです。

6.「本当に必要か?」と再考する

上記にあげたポイントの多くに共通することですが「本当に必要か?」と自問自答することも大事です。

葬儀は分からないことだらけですし、感情的にもなっているなかで、葬儀社は「最期ですから」とか「故人も喜びますよ」、本当はそんな実態がなくても「一般的にはこうですよ」などと、さまざまなトークを使って、より高額な祭壇や商品に誘導しようと一生懸命です。

大切な方を亡くして悲しんでいる場面で、なかなか冷静になって考えてくださいとはいえない状況ではありますが、なるべく冷静になって「本当に必要か?」と再考をしていただきたいと思います。

7.仕入原価を知り交渉に役立てる

交渉ごとでは、相手の裏事情を知っておくことが重要なポイントのひとつです。例えば、家電店にて本気で値引き交渉を行うつもりであれば、まず仕入原価がどれくらいか、そして人件費や利益率がどれくらいかを下調べして、値引きの限界値を推測したうえで臨みます。在庫処分が目的でない限り、少なくとも仕入原価を割る値引きは通常ありえません。

葬儀の打ち合わせにおいて値引き交渉をする場合も、やはり同様だと思います。そこで葬祭用品の数点について、仕入原価の相場を紹介しておきます。

・木製棺(白木、長さ約180cm)
仕入原価は1~1.2万円が相場です。これが3~8万円の販売価格として提供されています。

・布張り棺(白木、長さ約180cm)
仕入原価は1.5~2万円が相場です。これが8~12万円の販売価格として提供されています。

・骨壺(白色無地のもの、木箱、覆いつき)
仕入原価は2,000~3,000円が相場です。これが5,000円~1万円の販売価格として提供されています。

・ドライアイス
10kg(おおよそ1日分)で2,500~3,000円が仕入原価の相場です。これが8,000円~1万円の販売価格で提供されています。

ほとんどの葬祭用品が、販売価格を半額にしても仕入原価を割ることはありません。とくに大手の葬儀会社にとっては、1~2割引をしても十分に利益が出るようになっているのです。

「ずいぶんと利幅が大きいな、ぼったくり!」と思うかたがいるかもしれませんが、葬祭業は主に人件費率が高いことが、仕入原価に対して販売価格が割高となる要因となっています。

最後に

今回は葬儀費用を削減するために知っておいた方がよいこと、費用削減のポイントなどを紹介しました。ひと昔前だと「葬儀代を値切るなんてとんでもない」といった風潮がありました。しかし最近は葬儀の打ち合わせの場において、遺族のかたがスマートフォンで他社のサイトを開きながら「ほら、ここはもっと安いよ、お宅は高いんじゃないの?」と葬儀社スタッフが責められる…という場面も珍しくありません。

いずれにしましても残された家族にとって負担となってしまうような葬儀は、故人も望まないでしょう。そういう意味でも、葬儀費用について知っておくことは、とても大切だと思います。